公募展に出展
前回は初めて公募展に応募し、優秀賞をいただくことができ、絵を描くことの喜びと充実感を得ることができました。
そして翌年も同じ地元の公募展に応募することにしました。
公募展の作品は、大きな作品を描くため完成までに半年以上かかります。
私は別に仕事をしていたため休日にしか描くことができません。
なので地道にコツコツと描き進めないと完成しないので根気と気力が必要になってきます。
描きはじめは真っ白なパネルですが、少しずつでも描いていれば終わり(完成)に近づきます。
大変ですが描き終えた時はなんとも言えない充実感です。
そして、翌年も頑張って絵を描き、公募展に応募しました。
それがこの作品です。
「あふれる涙もやがては」 F80 アクリル画
はじめてF80号という大きな絵にチャレンジした作品でした。
東日本大震災が起きた翌年に描いたもので、過去の災害や事故に感じる沢山の怒りや悲しみ。
しかし日本人は皆、支え合い乗り越えてきました。
悲しい出来事も日本人の力強い魂で風化することなく受け止め、身にまといながら生きとしいけるもの全て手を取り合い明るい未来に向かって階段を一歩ずつ前に進んでほしいと願ってやみません。
両手では抱えきれないほどのあふれる怒りや悲しみの涙も、やがて時が流れて浄化され水蒸気となって雲となり、美しい地球に帰ることを願いつつ、美しい地球を未来の子供達のために守り、受け継いでいきたい。そんな思いをこめて描きました。
この作品はなんと最高賞である市展大賞を受賞しました。
本当に自分でも驚きましたし、絵に込めたメッセージも審査員の方々にしっかり届いたのだとホッとしました。
仕事の休日にコツコツと半年間かけて一生懸命に描いたので、その努力が報われた思いでした。
この作品もいくつかの技法で描いています。
身にまとわせたものは新聞紙を貼り付けたコラージュです。
溢れた涙は時(時計)を通して水蒸気となりその水蒸気は点描で描きました。
地球は大陸として新聞紙をコラージュしています。地球の周囲はスパッタリングで描いています。
地元の美術館で展示し、沢山の方々に見ていただきました。
自分で言うのもなんですが、絵の大きさも展示作品の中でも一番大きくインパクトがあり、目を引くものでした。
公募展で勝ち抜くには、絵の大きさは大事です。
絵が大きいほどインパクトがあり審査員の目に止まります。
絵のサイズに合わせた構図やバランスも大切です。
この作品を通して自分でもとても勉強になりました。
そして自分でも色々なアイデアが浮かんでくるので他の人にはないものを自分は持っているんだ。と言う自信のようなものを得ることができました。
今までの自分は、幼少期に親から暴力を受け、周りからはいじめられ、自己肯定感の低い自信のない人間でした。
今も自分に自信はありませんが、この時は自分に自信が持てました。
絵は自分にとって存在価値を表し、とても大切なものだと感じました。
地元の公募展で最高賞を取ることができ、自信を持った私は、自分でも画家への道に向かって確実に前に進んでいると感じました。
そして次は全国公募展に挑戦することを決意しました。